ファイナリストの進路・活躍

萩倉 丈さん

ウェブサイトを作ることは、今まで勉強してきたことの応用である

高校: 関西学院高等部
大学: 関西学院大学 理工学部 情報科学科 卒業
大学院: 関西学院大学大学院 理工学研究科 情報科学専攻 修了
所属: LINEヤフー株式会社

コンテストの経験は、大学進学や今の職業やこれまでの進路にどのような影響がありましたか?

Webコンテストに参加し、情報科学やウェブ技術に興味を持ちました。その結果、大学・大学院は情報系の学科を選択し、就職先もウェブに関係のある会社を選びました。

大学進学の際、Webコンテストでの経験もあり数理最適化に興味を持ち情報系の学科を選択しました。
私が高校生のころ、大学の先生から数理最適化について説明してもらう時間があり、そこでウェブサイトを閲覧していると表示される広告やレコメンドといったところにも、最適化技術が応用されていると知りました。私たちが普段何気なく利用しているウェブサイトにも、こんな面白い技術が使われていると知った私は、具体的にどこでどのようにして利用されているのか興味を持ちました。Webコンテストに参加しウェブサイトを制作することで、その裏側でどのように動作しているのか基礎的な部分を知り、より深く知りたいと思うようになりました。

私はウェブ技術の「HTMLをひとつ書けば、どこでもどの端末でも同じコンテンツを閲覧することができる」というところに魅力を感じました。
私はWebコンテストに参加する以前に、趣味でネイティブアプリを作っていました。しかし、アプリを作るためには特定メーカの計算機が必要であったり、公開するために特定の企業にライセンス料を支払う必要があったり、利用できる端末が制限されていたりと自由ではないと感じていました。一方ウェブ技術は、通信の仕様が公開されていたり、ブラウザのソースコードが公開されていたりとネイティブアプリと比べて公開されている情報がとても多く、ウェブサイト自体のソースコードも容易に確認することができます。 私は、このような点からウェブ技術に魅力を感じ、ウェブに関係のある会社へ就職しました。

これまでの歩みを振り返り、コンテストに参加して学んだこと、得た成果は何だったでしょうか?

Webコンテストに参加しウェブサイトを作ることで、ものづくりの楽しさを知りました。自分の作ったコンテンツを友人・知人・SNS に URL 一つ共有するだけで簡単に見てもらうことができます。ウェブサイトを作ること自体も楽しいですが、いろんな人に見てもらい感想を聞き 更に新しいコンテンツを作るというサイクルは、何ものにも代え難い楽しさを得ることができました。

この経験は、その後のご自身の学習活動や仕事にどのように活かされていますか?

Webコンテストで初めてウェブサイトをつくり、自分の興味がある分野を広げることができました。

ウェブサイトを作ることは、今まで勉強してきたことの応用と私は考えています。高校生のころ、様々な授業や学習を振り返りながらウェブサイト制作に取り組んでいました。例えば、レイアウトを考える時は、美術の授業で学んだ配色やアクセシビリティについて思い出しました。また、コンテンツを作成する時は、国語や英語の授業で学んだ文法や表現手法について振り返りました。JavaScriptで動的な処理を記述する場合は、数学の授業で学んだ関数について考えました。

単にテキストが閲覧できる単純なウェブページを作ることは簡単ですが、より良い表現方法やより伝わりやすい仕掛けを作るには、様々な技術が必要です。自分の納得できるウェブサイトを作るには、もっといろんなことを勉強する必要があると感じ、興味関心の対象が広がりました。

これから参加される方、ファイナリストを目指す方へのメッセージをお願いします。

これから参加される方へ
ウェブサイトコンテストに参加することで、みなさんが毎日利用しているサービスの裏側がどのようになっているのか理解するきっかけにもなります。
ぜひ参加してその奥深さを体感してみてください。 コンテストでファイナリストにならずとも、自分が作ったものを自分のサーバで公開することは可能です。ウェブ技術は誰に対しても開かれています。先輩ファイナリストの作品に圧倒され諦めるのではなく、まず自分のできることから始めてみませんか?

ファイナリストを目指す方へ
Webコンテストでは審査基準が公開されています。自分のウェブサイトがその基準に照らし合わせたとき、どれぐらい適合しているかを確認し地道に改善すると自ずとよいウェブサイトになると思います。ウェブサイトはどの端末、どのOS、どの国からであっても同じコンテンツを閲覧できます。この意味を考え、その面白さと難しさを感じながらコンテンツづくりを楽しんでください。

受賞作品