制作者による作品紹介
エネルギーはどこかから来るのでしょうか。そんなことは考えてもみない、意識さえしない。日本からエネルギー問題が消えないのは、それが原因ではないでしょうか。エネルギー自給率が使用量に比べて極端に少ないことは日本の重大な課題ですが、私たちも今回調べてみるまでよく知りませんでした。 作品の起点は、再生可能エネルギーによる発電に魅力を感じたことです。エネルギーを繰り返し永続的に使うことができれば、枯渇の心配もなくなります。しかし、専門家の方々にお話を伺ううちに、再生可能エネルギーをエネルギーの柱にすることの難しさを痛感しました。 悩んだ末に、私たちがエネルギー問題解決の糸口になるのではないかと考えたのが、文字通り「近い」エネルギー、「地産地消型」エネルギーです。地域で産んだエネルギーを地域で消費することで、送電コストも減り、エネルギーを他人事に感じることもなくなるはずです。 webページを作成するにあたって大切にしたのは、女子高校生の視点で考えた未来です。エネルギーという壮大なテーマは、私たちがこれまで学習した理科や社会科の知識だけでは理解できないことも多くありますが、webページを読んでくれた人に少しでもエネルギーを身近に感じてもらうことができるよう、キャラクターを使うなどしてわかりやすい言葉で表現しました。 ユッピーは日本の未来について「荒廃した世界」だと話しています。それをフィクションにするためにこのwebページはあります。一見遠い未来改造への道の最初の一歩、それが案外小さいことを、少しでも伝えられれば幸いです。
最終審査員 榎本 竜二 (聖心女子大学 非常勤講師)
エネルギー問題について多角的に切り込んだ力作です。一次エネルギー供給を社会の動きに合わせてグラフ化し、その推移をわかりやすく伝えています。台湾やドイツなどへの留学経験者の体験談や直接交流を通じて海外との対比を行っているだけでなく、大学や企業への訪問を行って見聞を広げた結果が集約されています。正確性を重視するあまり単語の説明不足や難しい表現の部分がありますが、エネルギーの地産地消を提言するなど、調べたことがうまく結論につながっています。