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表題:読売IT Special
生徒が自ら考え、創造する授業スタイルへ
「知っている」ことよりも「考えている」ことを評価する時間を
── 生徒も先生も、従来型のスタイルに慣れきってしまっていて、お互いにどうしたらいいのかわからないというのはあると思います。その最初の打開策というか、きっかけになるようなものには何があるんでしょうか。

■永野

僕は「つくる」というか、興味のあることを具体的に形にしてみるというところにヒントがあると思います。ただ勉強しているだけだと、理解できずに終わってしまうことも多いと思います。基本的には、手足を動かして、表現してみるというところにおもしろさがあるのではないでしょうか。

自分で何かを作ってみる時、「つくる」のは、先生ではなく生徒ですよね。「教える先生」「学ぶ生徒」というスタイルだと、がんばるのは先生になってしまうのだけれど、「つくる」場合、生徒自身が、自分たちがつくらないと、できあがらないからいい意味で生徒にタスクがかかるわけです。先生が手伝うといっても、作ってあげてしまうわけにはいかないわけだから、先生は一歩下がれる。従来型の教科の例でいうと「技術科」や「工芸」といった授業があてはまるような気がします。先生は知っていても代行せず、実際につくるのは生徒で、先生はアドバイスをするというスタイルで成り立っていますよね。そういうタイプの学習が求められているわけです。こうしたスタイルを「総合学習の時間」で実現してほしいと思います。

■小林

まずは、先生自身の中で授業のイメージがわいたり、自分で新しいスタイルでやってみようと思うことがスタートですよね。新しい授業に対して、先生側が価値がないとか、こんなことで何になるんだというように理解して納得していないと、絶対にうまくいかないと思います。

■永野

「情報化社会」という言葉を皆さん、最近よく使いますよね。これは、情報を生産する人たちが経済的に自立できる社会のことを指しています。情報が産業になるということは、アイデアであるとか考え出した情報が商品になるということなんですね。デジタル化されたものはいくらでも複製できるから産業にはなりませんから、いつもクリエイティブなことを考えてなければならない。そういうトレーニングを、今の子どもたちは受けていないわけです。「オリジナリティ」とか「工夫している」ということに「知っている」ということよりも価値がある。そういう価値観を学習の中に本当は入れていかねばならない。

■小林

そうですね。そして先生は、その部分を、しっかり評価する。そういう視点を先生がもたないといけないと思います。

■永野

僕は「つくる」というのは、子どもが自学自習、自分で問題解決をしていく第一歩だと思います。これまでは、与えられた情報を頭にインプットして、ペーパーテストでアウトプットするしかなかった。生徒がアウトプットしたものを活用できる場が「総合的な学習の時間」の中にはあると思うんですよ。得た知識をもとにして、新しい情報をつくるという作業の中に、これから子どもたちが力をつけなきゃいけないものがあると思うんですね。自分が得たもので何かを生み出す。そこにオリジナリティが生まれる。その生み出したものを先生が評価してあげる。。。という新しい学習ができるのだと思います。


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